小学校の教員免許は通信制大学で取得可能!大学の選び方や費用・期間を解説

授業をする教師と挙手をする生徒

教員資格認定試験は、2020年度実施分より実技科目が減るなどといった変更があり、社会人が試験を受けるハードルが下がりました。小学校教員を目指すなら、教員免許取得に向けて1日でも早く動きはじめましょう。この記事では、社会人が通信制大学で小学校の教員免許を取得する方法やそのメリット・デメリットなどをご紹介いたします。

目次

通信制大学で小学校の教員免許を取得する方法

自宅で勉強をする女性

小学校の教員になるには、小学校教諭免許状(教員免許)の取得が必須です。小学校の教員免許は高校を卒業した20歳以上であれば誰でも受験できるものの、独学での合格難易度はかなり高めです。とくに社会人や主婦など多忙な毎日を送っていると方にとっては、合格はより困難になるでしょう。

そこで、小学校の先生になりたいと考えている社会人に注目されているのが、次の2つの方法です。この方法であれば、必要な知識を身につけながら無試験で小学校の教員免許を取得できます。

1:通信制大学の教職課程に編入する

1つ目の方法が、通信制大学の教職課程に3年次から編入するというもの。短期大学や大学を卒業したものの教員免許を取得していない方が対象です。正規の学生として通信制大学に籍を置き、必要な科目を履修すれば、大学の卒業要件を満たすと同時に教員免許を取得できます。

最終学歴が高校卒業の場合は編入ではなく入学を選ぶことになり、卒業と同時に大学卒業資格と小学校の教員免許が取得できます。

2:科目履修生になって不足する科目を補う

教職課程が認定された短期大学や大学を卒業していれば、科目履修生として在籍し、不足する単位のみ履修するという方法もあります。大学や短期大学の卒業時に教員免許を取得したが、別の科目での教員免許取得を目指す方にとっては、夢への最短ルートとなるでしょう。

しかし、科目履修生は教育実習をはじめとする実習や演習などを受講する機会が少ないため、必要な単位によっては編入が必要になることもあるので、事前にしっかり確認しましょう。

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全国の通信制大学14校で小学校の教員免許が取得可能

全国には小学校の教員免許を取得できる大学が数多くあります。そのなかで、通信制による教職課程を備えた大学は2020年現在、14校存在します。それぞれの大学ごとに特色があり、普通免許状の一種・二種や専修免許状など取得できる免許の種別にも違いがあります。

それでは次に、小学校の教員免許を取得できる通信制大学のなかから、定員数の多い4校をご紹介いたします。

明星大学

住所:東京都日野市程久保 2-1-1
スクーリング開講場所:キャンパス ※そのほか、学外スクーリングあり

単位取得試験:全国57ヵ所/年1~5回
東京都日野市にキャンパスを置く明星大学。スクーリング開講時の交通アクセスの良さはもちろん、学費の手軽さも人気の理由となっているようです。さらに、明星大学の通信教育課程は定員が2,000名と最大規模を誇ります。多くの学生が学び、教師として働く卒業生が多いことでも有名です。

玉川大学

住所:東京都町田市玉川学園 6-1-1
スクーリング開講場所:キャンパス ※そのほか、全国主要都市にて学外スクーリングあり

単位取得試験:全国43都市174会場/年8回16日間
明星大学と同じく、東京都内にキャンパスを置く玉川大学。通信教育の開始が昭和25年からと歴史も長く、多くの卒業生が教師として活躍しています。スクーリングの開催場所が全国各地に点在していること、試験が年8回と単位を取得する機会が多いことなども、学びやすさにつながっているようです。

佛教大学

住所:京都市北区紫野北花ノ坊町 96
スクーリング開講場所:キャンパス ※そのほか、学外スクーリングあり

単位取得試験:オンラインにて4月を除く毎月実施
1,000名と西日本で最大の定員を誇るのが佛教大学です。スクーリングの申込みからレポートの提出、単位の取得試験に至るまで、オンラインによる手続きが可能。スクーリングはあるものの、通信制のメリットを最大限に生かした環境が整っています。一方で、学生専用ポータルサイトでは学生同士の交流も大変盛んで、学生として学ぶ楽しさも味わうことができます。

姫路大学

住所:兵庫県姫路市大塩町 2042-2
スクーリング開講場所:キャンパス ※そのほか、東京・大阪での学外スクーリングあり

単位取得試験:全国22ヵ所/年10回
平成20年に小学校の教員免許を含む通信教育課程を設置したばかりの姫路大学。まだその歴史は浅いとはいえ、現在では教育学部通信教育課程には1,500名近い学生が在籍しています。幼少連携に重点を置いており、教員免許の取得のみならず、小学校教員としての資質も養われます。

■参考:
文部科学省「小学校教員の免許資格を取得することのできる大学(通信課程)」

小学校の教員免許取得では明星大学が人気

いくつかの通信制大学を紹介いたしましたが、そのなかでも小学校の教員免許を取得する場として、ひときわ人気で知名度が高いのが明星大学です。

1966(昭和41)年の開学以来、多くの卒業生を排してきた明星大学。ただ学生が多いだけではなく、全国の大学でも有数の小学校教員の就職者数を誇ります。小学校の先生に育てるノウハウや実績を備えていることは、明星大学の最大の魅力といえるでしょう。

また、学費の手軽さも明星大学が選ばれる大きな理由のひとつです。3年次からの編入で、教員免許までにかかる費用は、スクーリングの通学費用なども含めた概算で70万円ほどとされています。

中学校や高校など取得できる教員免許は大学によって異なる

教員免許には、小学校のほか、中学校や高校などさまざまな種類があり、取得できる教員免許は大学によって異なります。

まず、小学校の教員免許は高校卒業以上が取得要件でしたが、中学校は短大卒業以上、高校は大学卒業以上となっています。また、多くの教科を一人の教師が担当する小学校とは違い、中学や高校では国語や数学、理科といった担当教科ごとに免許が異なっています。

中学校や高校の教員免許を取得できる通信制大学も多数ありますが、取得できる免許は限定されていることがほとんどです。たとえば、先ほど紹介した4校でいえば、中学校・高校の国語(書道)や英語の免許は明星大学と佛教大学で取得できますが、理科になると明星大学のみです。

中学校と高校の教員免許取得を目指すなら、ご自身の目指す教員免許を取得できるかを必ず確認するようにしてください。

■参考:
・文部科学省「平成31年4月1日現在の教員免許状を取得できる大学」

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通信制大学で小学校の教員免許を取得するメリット

通信制大学を利用して教員免許を取得することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、小学校の教員免許を通信制大学で取得するメリットについて、詳しく見ていきましょう。

社会人でも働きながら小学校教員を目指せる

講義のたびに大学に通わなくてはならない通学制の大学に比べると、通信制大学は時間の制約がほとんどありません。そのため、社会人として働きながら自分のペースで学ぶことができます。

小学校の教員免許を取得するのは簡単なことではありません。誰でも確実に教員免許を取得できる保証はありませんし、教員免許を取得したからといってすぐに小学校の教員になれるとも限りません。そのような事情を考えても、社会人としての立場を守りつつ将来の夢へ挑戦できる通信制大学は、理にかなった学び方といえるでしょう。

最短1~2年で教員免許を取得できる

通信制大学の教職課程は、科目履修生の場合には最短1年、編入の場合には実習や演習を受ける関係から2年ほどで、小学校の教員免許を取得できます。教員免許取得を目的とした合理的なカリキュラムを組むことができるのはもちろん、単位取得試験を年に数回実施するなど、短期間で教職課程を修めるのに適した環境が整っています。

数年かけて勉強を続けるよりも、短期間で計画的に単位を履修していくほうが、モチベーションも維持しやすいといえます。

一般的な大学に比べると学費が低い

一般的な通学制の大学に入学するとなると、入学金だけで100万円前後ということも珍しくありません。

一方、通信制大学は人件費や施設費が抑えられることから、入学金も学費も良心的です。入学金は高くても10万円前後、学費は年間20~70万円ほどになります。年間40万円の学費と仮定すると、月あたり約3.3万円の出費で済むことになり、教員免許取得までにかかる費用を抑えることができます。

さらに、奨学金制度を設けている通信制大学も多いので、努力次第では学費をさらに抑えることも可能です。

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通信制大学で小学校の教員免許を取得するデメリット

小学校教員を目指す方にとってメリットばかりだと思われる通信制大学ですが、実際に利用すると想定外の事態に戸惑うケースもあるようです。

それでは、小学校の教員免許を通信制大学で取得するデメリットについても、詳しく見ていきましょう。

通信制大学であってもスクーリングに通わなくてはならない

通信制大学では単位取得試験のほか、スクーリングの受講によって単位を取得することになります。つまり、通信制とはいえスクーリングのために指定された受講場所へ通う必要が出てくるのです。ほかにも、実習や演習を必須とする大学も多く、その際にも指定された場所へ向かう必要があります。

自宅から通える場所であれば問題ありませんが、人によっては交通費のほか宿泊費も発生し、スクーリングや実習のたびにそれなりの費用がかかります。もちろん、仕事をしているなら、宿泊を含むスクーリングになると日程調整も必要となります。

スクーリングや実習の開催場所はほとんどが大学のキャンパスですが、最近では主要都市を中心に、学外に会場を設けている大学も増えています。通信制大学を決めるときには、スクーリングや実習が自分にとって負担の少ない場所で行われるかどうか、十分に検討することが大切です。

スケジュール管理やモチベーションの維持が難しい

通信制大学の学習スタイルは、自宅学習とレポート提出が基本です。そのため、自分一人でカリキュラムや学習計画を管理する必要があったり、質疑応答の機会が少なかったりと、教授やほかの学生と接する機会がほとんどありません。そのため、モチベーションの維持に苦労する可能性があります。

スクーリングの受講や受講生向けのポータルサイトなどを通じて仲間と交流すれば、素晴らしい出会いにつながります。通信制大学ならではの環境を積極的に利用して、モチベーションアップにつなげましょう。

また、通信制大学では、単位取得試験やスクーリングの申込みなども自分自身で手続きしなければなりません。注意不足が教員免許の取得を遅らせることになるため、スケジュール管理にも細心の注意が必要です。

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通信制大学の資料と願書を取り寄せる方法

通信制大学に興味が湧いたら、さっそく気になる大学の資料や願書を手に入れましょう。ここでは、通信制大学の資料と願書を取り寄せる方法を紹介いたします。

資料請求はいつでも可能

ほぼすべての通信制大学が、年間を通じてオンラインでの資料請求に対応しています。資料請求には費用がかかりませんので、公式サイトなどから気軽に請求してみましょう。2019年度の教職課程の改正をはじめ、各大学の入試内容やカリキュラムは少しずつ変化しています。常に最新の情報を入手しておくと安心です。

送付される資料には願書が同封されていることが一般的ですので、別途、願書を請求する必要はありません。

資料で確認すべき情報

通信制大学から届く資料には、願書の受付期間や入学金・学費といった費用はもちろん、スクーリングの内容、レポートの提出期限、教育実習の条件といった具体的な受講内容までが詳しく記載されています。

とくにスクーリングについては、開催場所だけではなく、日程まで記載されるようになり、入学前にスクーリングの受講をシミュレーションしやすくなりました。スクーリングの場所が自宅から通いやすいのかなどをしっかりと確認しましょう。

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まずは資料請求で通信制大学の情報収集からはじめよう

社会人や主婦などが小学校の教員免許を取得するなら、自分の都合のいい時間に勉強できる通信制大学がおすすめです。学費も抑えられるので負担も比較的少ない形で、マイペースに夢の実現を目指せます。

ただし、教員免許があるからといって、誰もが小学校教員になれるわけではないというのが現実です。希望するエリアによってはタイミングよく求人に出会えないこともあるでしょう。そんなときには、教育関係への就職や転職を支援する当サイトの講師登録(無料)がおすすめ。講師登録すれば、最新求人がメールで届きます。

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